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gallery MARONIE + KUNST ARZT present bookish 2025年7月1日(火)〜13日(日) 出品作家(KUNST ARZT) 井上結理 / INOUE Yuri 茨木佐知子 / IBARAKI Sachiko 大島春紫 / OHSHIMA Harushi 岡本光博 / OKAMOTO Mitsuhiro 亀田ひなた / KAMEDA Hinata カンダ シンジ / KANDA Shinji 清藤隆由 / KIYOFUJI Takayuki 久保木要 KUBOKI Kaname 黒沢理菜 / KUROSAWA Riina こしまともみ / KOSHIMA Tomomi 清水紗希 / SHIMIZU Saki 鈴木健太郎 / SUZUKI Kenarou 田中佐弥 / TANAKA Saya 長谷川れみ / HASEGAWA Remi 前田真喜 / MAEDA Maki 八木翔子 / YAGI Shouko やまもとひさよ / YAMAMOTO Hisayo 吉田佐和子 / YOSHIDA Sawako 吉田鷹景 / YOSHIDA Takakage この度、 KUNST ARZTとgallery MARONIEとの 共同企画として新たなかたちの 企画展を立ち上げる運びとなりました。 この企画は、 作家、 ギャラリーの交流も ひとつの目的としています。 初回は 「本」 をテーマとします。 小説、 絵本、 辞書、 聖書、 雑誌など様々な本があります。 読めても読めなくても、 ページを捲れても捲れなくても、 本の形状をしていてもしていなくても、 テーマが 「本」 であればかたちは問いません。 西川寛 gallery MARONIE 岡本光博 KUNST ARZT PRESS RELEASE (KUNST ARZT) |
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井上結理 / INOUE Yuri This is a white book 2026 2025 人、本、ニンヒドリン、エタノール 152×214×26mm 300,000 yen 警察が使う指紋採取の薬品を使い、 本を触った痕跡が記録されています。 そしていずれはこの痕跡は消滅し、白い本に戻ります。 この作品は、「真っ白な本に刻まれた 人々の証」を表現したものである。 この白い本は、単なる空白ではない。 そこには、見る者の内にある想像力を 静かに呼び起こす力が宿っている。 無垢な白の中に、人は自由に イメージを描き出すことができる。 この本は、多くの人々の手を渡りながら、 一冊の白い本として形づくられてきた。 その積み重ねこそが、目には見えない力の 存在を物語っていると考える。 そうした「見えない力」に、意味を持つかたちとして 辿り着いたのが、触れた記憶を象徴する“指紋”である。 そこには、確かに「人」という存在の気配が感じられる。 しかし、その指紋も時の流れとともに やがて薄れ、再び白い本へと戻っていく。 存在した証は消えゆくが、白の中には 無数の物語が刻まれ、繰り返される。 人の記憶と存在の儚さ、そしてそれでもなお 続いていく物語の連なりを、静かに物語る作品である。 |
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茨木佐知子 / IBARAKI Sachiko compilation 木製パネルにリキキャン、ジェッソ 270×180×90mm 55,000yen 今までに培ってきたものを、新たなるものへと編み出す。 |
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岡本光博 / OKAMOTO Mitsuhiro w#288 日本の虹(この七つのいろ) Japanese rainbow? (These seven colors) 2023 高松次郎作品集「Words and Things」、クリアフィラメント、LED 205×255×142mm 高松次郎「日本語の文字(この七つの文字)」のカバー作品。 虹を“七色”と捉えるのは日本ほか数か国のみ。 |
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亀田ひなた / KAMEDA Hinata stargaze 2025 布、綿 250×300×70mm 55,000yen しおり、表紙も含めた全ページが 染め、縫いなどのテキスタイル表現で。 結果、お布団のようなモコモコに。 しおりの☆がかわいい。 |
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カンダ シンジ / KANDA Shinji 本来の場所 2025 木製パネルにコラージュ 450×450×450mm not for sale 私は7年ほど前から全ての情報を一冊の本に まとめるということをライフワークにしている。 それは日記であり、メモ帳であり、 スケッチブックであり、ネタ帳でもある。 完璧ではないけれど、その時々の 私の胸の内、流れていた時間、広がっていた 景色などを可能な限り記録している。 この一冊に全てが詰まっているという 安心感が私の日常を支えている部分もある。 この宇宙は一冊の本だという。 過去から未来の全ての出来事は あらかじめ全て宇宙(そら)に刻まれているのだという。 本の中身を一度に見ることは出来ない。 1ページずつめくっていくことで、 この宇宙の秘密を読み明かしていくしかない。 全ては始めからそこにある と思うと、 私は何だか安心感を覚える。 この世界は分散や孤立の不安で あふれているように思える。 全てを一冊の本にまとめるという行為は 私が本に抱く集結への安心感の一つの形なのかもしれない。 この宇宙が一冊の本ならば、私も始めから その中に皆と一緒に刻み込まれているのかもしれない。 巨大な一冊の本の中でも生まれて、生きて、そして帰っていく。 私たちにとってそこは「本来の場所」なのかもしれない。 |
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久保木要 / KUBOKI Kaname THIS PAGE 2025 アクリル 257×255×60mm 60,000yen 複雑な構造ですが、よく見ると ページを開いたカタチら本的要素がベースに。 |
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黒沢理菜 / KUROSAWA Riina 狐面「秘密の花園」 金粉、卵殻、乾漆粉、漆/鹿革 143,000yen 290×290×100mm 毎週図書館でたくさん本を借りてどんどん読む子供でした。 時が経って実家の庭はまさに今、母の手によって 秘密の花園の物語のように新しい姿に生まれ変わりつつあります。 これまで雑草だと思っていた花を、 見方を変えれば白い花が咲いてかわいいと 母が言うのを聞いてから、自分もかわいいと思うようになりました。 |
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こしまともみ / KOSHIMA Tomomi プロフィール 2025 紙粘土、アクリル絵の具 220×150×100mm 33,000yen 誰もが発信できる時代になって言葉は軽くなりました。 思考よりも速く流れるタイムライン。 真偽も覚悟も問われないまま 、「情報」は消費され、忘れられていく。 本が消えない理由を考えた時、 「形にするという覚悟」があると感じています。 そうして生まれた本は、時代を越えて受け継がれ、 戦争や震災のような過酷な状況を経ても語り継がれていきます。 これは、私の育ちの記憶を綴ることで軽く扱われる情報社会への ささやかな抵抗と文章と共に手の痕跡ごと残した、私の歴史です。 |
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清水紗希 / SHIMIZU Saki 森のはなし 2025 針金#30 202×276×145mm 168,000 yen 本を開いて最初の一文からページを 重ねていくごとに物語が変化していく。 それは風景をめくっていくことで変わる景色のように。 |
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田中佐弥 / TANAKA Saya monument -モニュメント- 2025 新約聖書(1830年フランス語)、木板、金属 333×197×140mm 77,000 yen 産業革命は書物においても 大量に安価な本を庶民にもたらした。 この聖書もその産業革命時の 19世紀の初頭に印刷された一冊である。 現在の情報革命により、AIで聖書を学び、 AIジーザスが登場する現代において、 さらにはAIによって新たに聖書を書かせようという 試みまで行われようとしている。 今後、紙の聖書は必要とされるのか‥ 近い未来、もはや紙に印刷された聖書は、 この世で最も読まれた書物という 「モニュメント」というかたちでしか 残されていないのかもしれない。 |
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長谷川れみ / HASEGAWA Remi 時 2025 陶土/釉薬 茶 13,000 yen each 緑 15,000yen each 約 120×170×30mm 本には知識があり 自分の知りたかった答えが書いてあることがある。 その時、自分にとっての何かの本になる。 陶芸は想いを込めてつくり、焼くことによってより丈夫な物になる。 その物に空洞があれば そこに想いを込められはしないだろうか 例えば形を模した何かに願うように、思う様に。 |
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前田真喜 / MAEDA Maki ものを作ったり組み立てたりする際に 必要とされるハウツー本や説明書にある図解。 本来であれば完成させるための道しるべとなる それらの図たちに惑わされて、 しばしば別の方向へ導かれたりしている。 ここにあるかたちは作ったものがたどった道を 引き返すことで生まれたもので、つくり方を示す ものでもあるが、頭の中で組み立てたときに 想定された完成形になることだけを正解としていない。 手前: バンザイくま 2025 空き箱のパーツ、木板に着彩、フェルト、糸 12,000 yen 225×147×40mm 右上: タコさん 2025 トイレットペーパーの芯、木板に着彩、フェルト、糸、まち針 28,000 yen 230×205×110mm |
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右: はらまきライオン 2025 空き箱のパーツ、木板に着彩、フェルト、糸、まち針 25,000 yen 200×135×50mm 左: ならんだいえ 2025 牛乳パック、木板に着彩、フェルト、糸、毛糸、まち針 32,000 yen 285×210×170mm |
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やまもとひさよ / YAMAMOTO Hisayo 本棚によるセルフポートレート 2010, 2025 インクジェットプリント 80,000yen (set) 310×215×187mm すべてフェイクの本ですが、リアルな作家の人間性がブックカバーに。 本棚には、その人の趣味や人間性が映し出されると言われます。 そこで、私の現在の性格を、架空の本棚を作って表現してみました。 |
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吉田佐和子 / YOSHIDA Sawako アリスのスタイルbook 2025 リトグラフ、ohpシート、洋雑誌切り抜き、インクジェット コラージュ 27p×19p |
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吉田鷹景 / YOSHIDA Takakage 告知・相似 2025 アクリル、スプレー、ペン、綿布 66,000yen 315×400×127mm 開く、めくる、巡る、綴じる、物語は出会う |
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