田中 佐弥 個展 「現代暗黒寓話」
TANAKA Saya solo exhibition
Modern Dark Fables

2023年10月3日(火)から8日(日)
12:00から18:00

KUNST ARZTでは、昨年に引き続き2度目となる、
田中佐弥の個展を開催します。
田中佐弥は、剥製や古道具などによる立体コラージュによって、
事の本質を追求するアーティストです。
占い師でもある美術家として、運命のように引き寄せてきた
モノたちを代弁者として、今伝えるべきメッセージを
立体コラージュに内包します。
今回の展示では、「資本至上主義社会の人間の行末を、
剥製により擬人化した動物の姿で、寓話的に表現」する
インスタレーションになります。
(KUNST ARZT 岡本光博)



アーティスト・ステートメント, 展覧会コンセプト

思いがけない物が手元にきた時、
不思議なイメージが浮かぶ瞬間がある。
やがて、ただの思いがけない物は、
私にそのイメージの意味を語りだす。
今回もそうしたイメージの意味に駆られ制作した作品である。

羊の頭(ovis caput) とはラテン語で、資本(capital)の語源である。
人間は羊などの家畜によって豊かさを手に入れ、
資本による新たな社会システムを生み出した。
しかし現在、我々は行き過ぎた資本主義の虜になっていて、
資本至上主義がもたらす残酷なもう一つの姿を、
見ようとしていないのではないのか?

今回の展示では、資本至上主義社会の人間の行末を、
剥製により擬人化した動物の姿で、寓話的に表現してみた。

古代からイソップの寓話のように、擬人化された動物の話によって、
人々はそこに人間の姿を重ね戒めてきた。
我々を取り巻く本質的な問題が見えにくい現代であっても、
寓話で有れば様々な制限を超えて、この物語を通して、
危うい現代と自身の姿を見出すのかもしれない。



PRESS RELEASE



TANAKA Saya (b.1968, Kyoto pref, lives and works in Kansai)
is an artist who pursues the essence of things
through three-dimensional collage using taxidermy and old tools.
She is also a fortune teller.




248年
2022
人体骨格模型、和紙、樹脂、時計パーツ、錫杖、ロザリオ、
鹿頭骨、鹿毛皮、書籍(法の書)、アンティーク帽子及びマント

冥王星の248年という公転周期に合わせる様に、
過去も世界を貫く思想は書き変わってきた。
そして冥王星が248年振りに巡ってきた今、
世界は今までの世を破壊し、新たな思想と
システムの世界を作り上げるために動き出した。



以上、個展「危ウキモノタチ」(2022)
by OFFICE MURA Photo



経歴

1968年 京都市生まれ
1994年 ハロルドワシントンカレッジ(イリノイ州シカゴ)中退

個展

2020年『愚者たちのカーニバル』アート美空間Saga (神戸)
2020年『Sign−象徴−』原田の森美術館キギャラリー (神戸)
2021年『終わりの時代のものがたり』igu_m _art  (大阪西天満)

主なグループ展
2014年 『teshio paper xアーティストコラボ2014 展』 
アート美空間Saga(神戸三宮)
2017年 『美の祭典 東京展』東京都美術館
2018年 『7th Discover One Japanese Art 』 
メニアギャラリー(イギリス)
2019年 『時砂場展』igu_m _art (大阪西天満)
2020年 『未来箱展』アート美空間Saga(神戸三宮)
2021年 『瑠璃の地球展』アート美空間Saga(神戸三宮)
2021年 『PRISM展』
コンテンポラリーアートギャラリーZone(大阪箕面)


2014年 第10回 Discover The Kobe Genius Artists Project賞
(ホテルラ・スイート神戸ハーバーランド)









For the collection of
TANAKA Saya's work