林 葵衣 個展
息骨に触れる

HAYASHI Aoi solo exhibition
Speaker Attitude

2022年4月23日(土)から5月1日(日)
12:00から18:00 月曜日休み

KUNST ARZT では、3年ぶり3度目となる
林葵衣の個展を開催します。
林葵衣は、主に“唇拓*”による音声の保存、
発音する内容と自身との関係性を
考察するアーティストです。
本展は、唇の動きとともに音声生成の要素である
口内の形状に着目し、口内で硬化させた
ポリエチレン樹脂彫刻作品で構成します。
“唇拓*”は、柔らかい唇を削るという要素があり、
実は過酷な身体表現でもあるのですが、
この試みはさらに大きなリスクを覚悟して
生み出された“言葉の彫刻”です。
言葉を失いに来てください。
(KUNSTARZT 岡本光博)

*唇拓とは、言葉を発声した際の
口の動きを口紅の痕跡でタブロー化する試み。



展覧会コンセプト

言葉が生まれる際の形に触ってみたくて、
ポリエチレン樹脂を口内に入れ発話し型取りを行った。
言葉の形は非常にゆっくりできあがる。
喉の奥や歯の裏、舌の周りにポリエチレン樹脂が
はりついていく息苦しさと熱さに耐えながら
ことばをはきだそうとすると、
低いうめき声のようなものが喉の奥から出てくる。
口内や舌が発声のかまえをとり言葉が発されるとき、
自分の意識はどこか置き去りで、
身体は言葉を発するための装置に変容する。
吐き出された言葉の形は、
まるで人間の骨のようだった。


息骨に触れる|Speaker Attitude

Touching a shape of the moment
when words are created is something I wanted to do,
and I molded polyethylene resin into my mouth.

Shapes of words are made very gradually.
Polyethylene resin goes all over my mouth,
to the back of teeth and throat,
and all around tongue.
It is literally hot and breath-taking.
I tried to spit out some words with the discomfort and heat,
and there comes out the low groaning voice
from the bottom of my throat.

When mouth takes a ‘posture’ to utter a word,
self consciousness is left alone somewhere,
and body changes itself to a device to utter a word.
The shape of the word spat out seemed somehow a human bone.
(translated by Kazumasa Ueda)


PRESS RELEASE



HAYASHI Aoi (b.1988, Kyoto pref, lives and works in Kyoto)
is an artist who focuses on the movement of the lips
and the production of sound when uttering words.
She earned her MA at Kyoto University of the Arts.



* DM Design:Kenta Shibano




Phonation piece - き/Ki -
2022
ポリエチレン樹脂、木箱
117×155×45mm (BOX)




Phonation piece - いき/Iki -
2022
ポリエチレン樹脂、ライトボックス
105×70×30mm (body)




Phonation piece - internal -
2022
ポリエチレン樹脂、ライトボックス
164×70×45mm




Phonation piece - syllabary -
2022
ポリエチレン樹脂、ライトボックス
1530×660mm



以上、
個展 「息骨に触れる」(2022)より
Photo by Yuki Moriya






京都新聞 2022年4月30日
高嶋慈さん「林葵衣」展評



以上、
個展 「詩の復唱」(2019)より
Photo by Yuki Moriya



アーティスト・ステートメント

身体は心拍の影響、呼吸による喉と唇のふるえ、
記憶の歪みなどから自分の意図通り完璧には動かせない。
これまで反復によるずれ、色彩の残像、
音声の保存をテーマにした作品を制作してきた。
自分のものではないようにもどかしく思う
見えない身体のふるまいと対話し、
目に見える形を与え、提示している。

Artist statement

A body is not controllable by one’s intentions
because of ;heartbeat, throat and lips vibrated
by breathing, and warped memories.
The divergence in repetition, the afterimages of colors,
and voice preservation,
have been my main theme on artworks.
Having conversations with body behaviors,
as if it was someone else’s,
gives visible shapes and a clear representation.




I was here
2017
木枠、オブラート
410×318mm

以上、
個展 「声の痕跡」(2017)より



経歴

1988 京都府出身
2011 京都造形芸術大学 情報デザイン学科
映像メディアコース 卒業
2013 京都造形芸術大学 修士課程 修了

主な個展
2020「息差しの型取り」+2・大阪
2020「一振りの音」+2
2020「遊動躰」Gallery PARC・京都
2019「詩の復唱」KUNST ARZT ・ 京都
2019「対話の時間」黄金4422bld・ 愛知
2018「しつらえ」AWOMB・京都
2017「声の痕跡」 KUNSTARZT
2016「水の発音」 アートスペース虹・京都
2014「Public Score」 つくるビル・京都 
2013「OverLay」 gallery near・京都
2011「RE 」 C.A.P. STUDIO Y3・神戸
2009「カラダカラニジムコエ」 Galleryはねうさぎ
2008「メヲアケテミルユメ」 Galleryはねうさぎ

主なグループ展
2021「m@p - meet @ post -」Gallery PARC・京都
2021「10年後〜Ten years after 〜」+1art・大阪
2021「CON・CERT walking from +1art to +2」
1art・+2
2021「phono/graph」岡崎蔦屋書店・京都
2021「文字模似言葉」
ボーダレスアートミュージアムNO-MA・滋賀
2021「2020年度第4期常設展 画家の痕跡」
高松市美術館・香川
2020「チャリティ・オークション展」+1art・大阪 
2020「やわらかい希望」+1art・大阪
2020「m@p - meet @ post -」Gallery PARC・京都
2019「チャリティ・オークション展」+1art・大阪 
2019「第六回アラタパンダン展」
クリエイティブセンター大阪 名村造船所跡地・大阪
2019「京都府新鋭選抜展」京都文化博物館
2018「VOCA展」上野の森美術館
2018「第五回アラタパンダン展」名村造船所跡地
2017「アート/メディア - 四次元の読書」 
国立国際美術館
2017「非在の庭 最終章」アートスペース虹

舞台美術
2018「文字移植」こまばアゴラ劇場
2017「ディクテ」アトリエ劇研
2018「文字移植」アトリエ劇研・ぽんプラザホール

受賞歴
2015「芦屋市展」芦屋市立美術博物館/吉原賞




京都新聞 2017年7月15日 

平田剛志さんによる展評









わきじ/Both sides
2019
パネル・口紅
273×220mm(F3号)
\ 30,000

time of dialog 電燈発電所
2017
キャンバス、口紅
333×190mm
¥40,000

noise -5/22-
2017
キャンバスに口紅
1000×1000mm
\ 150,000

time lag
2017
キャンバスに口紅
450×1117mm
\ 100.000