山下 茜里 個展
YAMASHITA Akari solo exhibition

ULTRA PLINIAN

2023年9月23日(土)から10月1日(日)
12:00から18:00

9月30日(土)のみ
ニュイブランシュ参加のために12:00から21:00


KUNST ARZTでは、昨年に引き続き3度目となる
山下茜里の個展を開催します。
山下茜里は、眼球剥き出しの皮膚を
剥がされたような人体表現を通して、
ヒトの本質を追究するアーティストです。
染色技法を駆使し、膨大な時間を費やして
丁寧に生み出された“血肉”生地で、
壁面全体、床面全体を覆い、
まるで建物と一体化したようなインスタレーションを
展開したり、人体のスケールを超える立体像を作ったり、
時には眼球部分のみで圧倒的な存在感を見せてきました。
「最大級の爆発」を意味する
「ULTRA PLINIAN」と題された本展。お楽しみに。
(KUNST ARZT 岡本光博)



展覧会コンセプト 

「ウルトラ・プリニアン」--
可愛らしい響きとは裏腹に、この語は
火山学の用語で、「最大級の爆発」の意味をもつ。
たとえば、この規模の噴火によって、
都市はたった一晩で灰に埋もれたこともある。
突発的に炸裂する大地のエネルギーは、
滅ぼしもすれば生み出しもする。
ひとつの命に、またひとつ、
またひとつと新たな命が宿っていく。
0を1にするそのエネルギーは、
ウルトラ・プリニアンのごとく熱く激しく燃えさかる。
生まれて間もない赤いそれは、形を定めずドロドロと
大地を覆い外気に触れ徐々に形を成し固まり、
ついには最初からここにいましたと言わんばかりの
顔つきで当たり前のようにそこにいる。



PRESS RELEASE



YAMASHITA Akari (b.1997, Osaka pref, lives and works in Hyogo)
is an artist who pursues the essence of human beings
through the image of skinless people.
They are created by using dyeing techniques
and spending an enormous amount of time to carefully finish them.
She earned her master's degree in a textile course
at Kyoto Seika University.




個展 「ULTRA PLINIAN」(2023)展示風景




naked No.11
2023
綿布、反応染料、わた、木材
身長約180cm




個展 「NAKED」(2022)展示風景
by Office Mura Photo



アーティスト・ステートメント

身体の先まで張り巡らされている無数の管
血液を通して様々なものが行き交うこの身体は、
常に熱を帯びている。
真っ白な布の上に熱い郎が走り、幾層にも重なり、
やがて思い描く形に見えてくるその様は、
およそ40週間の時間をかけ、何もなかった母体から
みるみるうちに形作られていく人間のようだ。
私は、重ねた熱の痕跡で「人」を作っている。
「人」を作るのに適した方法がこれだと思っている。
自分、そしてこれまでに出会った人々、
その誰しもが「ヒト」という単一の生き物だ。
その明白な事実と、自分が「人間」であることへの執着、
生き物としての「ヒト」への強い興味から、
「人間」を表現し続けている。
かつて遭遇した、ヒト特有の「ことば」や「ふるまい」「おもい」を
基に作品を制作している。そして、それを誰かに見られている
光景をわたしが見つめ、そうした行為の流れの中に
わたしの作品は存在している。
また、「目」はわたしが「人間」を表現する上で不可欠な要素だ。
人の目は、他の生物にはない独特な眼差しと、
その内にある個人性を強く覗かせている。
それは「目」が人体で唯一むき出しに
された透明の臓器だからかもしれない。
自身の内と外を通ずる唯一の窓だからかもしれない。




unborn No.1
2021
1500×700×500mm
蝋染め/反応染料




beyond the skin No.1
2021
1900×1900mm
蝋染め/反応染料
*楽空間祇をん小西でのインスタレーション

隠すことを選ぶとき、そこには必ず理由がある
私達はだから、他人の隠したものを容易く捲ってはならない
隠されることは、人目に触れさせないこと
隠されているものたちは、私達の目から隔てられ、
たとえば一枚の布を超えたところにに存在している
けれども、そんなものたちは眼を開き、
僅かな陽の光を取り入れられる時を待ちわびているのかもしれない
だから私はあえて、隠しているものをほんの少し捲って見せたい




pan-option
2020
2500×2500×1500mm
蝋染め/反応染料
*ギャラリーマロニエでのインスタレーション

pan=全てを
opticon=見る
「誰一人にも、見られてはいないと思っていました」
こんなことはあり得ない
あなたが存在する限り、あなたは常に誰かを見て、
誰かに見られていることを
忘れてはならないと思っています。



アーティスト・ステートメント

自分、そしてこれまでに出会った人々、
その誰しもが「ヒト」という単一の生き物です。
その明白な事実と、自分が「人間」であることへの執着、
生き物としての「ヒト」への強い興味から、
「人間」を表現し続けています。

かつて遭遇した、ヒト特有の「ことば」や「ふるまい」をもとに、
わたしは作品を作ります。
そして、その作品が誰かに見られる光景をわたしが見つめる、
そうした流れの中にわたしの作品は存在します。

また、「目」はわたしが「人間」を表現する上で不可欠な要素です。
人の目は、他の生き物にない眼差しと、
その内にある個人性を強く覗かせます。
それは「目」が人体で唯一むき出しにされた
透明の臓器だからかもしれません。




個展 「BORDER」(2020)展示風景
by Office Mura Photo



経歴 

1997年 大阪に生まれる
2021年 京都精華大学博士前期課程修了

個展
2020年 BORDER (KUNST ARZT/京都)
2020年 PANOPTICON (gallery maroine/京都)
2021年 beyond the skin (楽空間祇をん小西/京都)
2022年 NAKED (KUNST ARZT/京都)

グループ展
2016年 Textile performance (京都精華大学/京都)
2017年 テキスタイルのすみっこ展 (gallery kara-s/京都)
2017年 いとから展 (gallery maronie/京都)
2018年 創造的トローイングー作家になるためにー
(gallery fleur/京都)
2018年 fermata (アートギャラリー北野/京都)
2018年 めいそう(堀川御池ギャラリー/京都)
2018年 京都精華大学展2018 オープンラボ
(京都精華大学/京都)
2018年 戦う女達7人衆 (gallery maronie/京都)
2018年 SEIKA-Jack (ギャラリーフロール/京都)
2019年 you can be the outcast
(アートギャラリー北野/京都)
2019年 京都精華大学卒業制作展2019
(京都精華大学/京都)
2019年 京都精華大学選抜展 (ギャラリーフロール/京都)
2019年 Textile X7 (gallery maronie/京都)
2019年 第22回染・清流展 (染・清流館/京都)
2019年 祈り-9stories- (gallery maronie/京都)
2020年 創造的ドローイング祭+インスタレーション
(京都精華大学/京都)
2020年 TEXTILE2020 (gallery maronie/京都)
2021年 創造的ドローイング展 (ギャラリーフロール/京都)
2021年 PICKS (サテライトスペースDemachi/京都)
2021年 京都精華大学修了制作展2021
(京都精華大学/京都)
2021年 New Lifestyle -マスク&エコバッグ-
(gallery maronie/京都)
2021年 SUIKEI ART FAIR OSAKA (Zentis Osaka/大阪
2021年 A-Lab Artist Gate 2021 
(あまらぶアートラボA-Lab/兵庫)
2021年 体内で満ちて (ART SPACE NUI/京都)
2021年 第23回染・清流展  (染・清流館/京都)
2021年 VIGOR (gallery maronie/京都)
2022年 創造的ドローイング展 (サテライトスペースdemachi/京都)
2022年 Kyoto Art for Tomorrow2022-京都府新鋭選抜展- 
(京都文化博物館/京都)
2022年 第二回京都の染色-世代をつなぐ女性作家たち- 
(ギャラリーヒルゲート/京都)
2022年 Art Show! V (芝田町画廊/大阪)
2022年 瀬戸内国際芸術祭2022(高見島/香川)
2022年 新進作家展(京都文化博物館/京都)
2023年 Kyoto Art for Tomorrow2023-京都府新鋭選抜展- 
(京都文化博物館/京都)
2023年 新鋭染色作家展「柳は緑 花は紅」(染・清流館/京都)

受賞歴
2017年 第55回兵庫県展 部門大賞(知事賞) 工芸部門
2018年 第14回世界絵画大賞 入選
2021年 第2回丹波アートコンヘ゜ティション 大賞





bullet-弾眼-
2021
2000×9500mm
蝋染め/反応染料

鏡は割れると何も映さなくなる。
あなたを映さない「目」を作るには、
その「目」を割ってしまえば良いと考えた。
銃弾が鏡を一瞬で破砕する様を思い出した。
あなたが銃弾のようにわたしの目を破砕した時、
わたしの目にはあなたは映らなくなる。












cryptid No.11
2019
870×457 mm
綿・反応染料
\ 50,000

vigor No.9
2020
綿・反応染料
cotton, Reactive dye
330×120×120 o
\ 15,000



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