大越 円香 個展
表層を観測する

OKOSHI Madoka solo exhibition
Observe the surface

2021年9月7日(火)から12日(日)
12:00から18:00

KUNST ARZTでは、大越円香個展を開催します。
大越円香は、スマートフォンと人間との
関係性の考察を、漂白した写真などで
表現するアーティストです。
「もちゆくもの(2020)」では、アーティストの
出身地である秋田県能代市を撮影、
プリントした画面に 、“漂白”というマイナスの
ペインティングをすることで、過疎化していく
町並みの現状をリアルに映し出しました。
そして、それをバーチャルな世界と接続する
スマートフォンで撮影、プリントすることで、
リアイティの無さというアンビバレントな
バランスが共存していました。
本展では、他者との共存の可能性を
探ることを制作のテーマに展開します。
ご注目ください。
(KUNST ARZT 岡本光博)



アーティスト・ステートメント+展覧会コンセプト

スマートフォンの「触れるという行為」から
作品制作をすることで現代のスマホと
人間の間で起こる「自己と他者との共存」を
テーマに制作を行う。
体における表面としての皮膚、
インターネットの表面としてのSNS、
そしてそれをつなげるメディアに興味を持つ。
今日、スマートフォンは誰もが持つデバイスとなり、
日常の事柄を写真や動画などで記録すると
同時に、SNSを通し瞬時に
世界中と共有することができる。
画面を操作する際の「指触」をトリガーとする
スマートフォンの機能は、従来の皮膚の機能を超え、
現実空間と仮想空間を接続するための
新たな感覚となりつつある。
人間の身体は、いつまでスマートフォンを
従属的立場に置いておくことができるか。
自律的に考え、反逆する可能性すら持っている
「第二の皮膚」との共存において、
意識はどこに存在するのか。
現実空間と仮想空間の境界、小さな画面を
舞台として起こっている「自己/他者」の行方を
見極めつつ、他者との共存可能性を
探ることを制作のテーマとする。



press release



OKOSHI Madoka (b.1997, Akita pref, lives and works in Gifu)
is a collapsing the photo-images artist who consider
the relationship between smartphones and humans.
She is an active graduate student in IAMAS
-Institute of Advanced Media Arts and Sciences.




消失:IMG05
2021
49×69cm (額:64×94cm)




消失:IMG09
2021
29×39cm (額:43×53cm)




Melting scenery
2021年
写真に除光液
127×178 mm



以上、個展「表層を観測する」2021より




もちゆくもの
2020年
キャンバスにインクジェットプリント、漂白剤
1000×6000mm

本作では現代に普及したスマートフォンを
美術作品の制作過程において利用し、
個人の身体に従属しているその存在を確認しながら、
スマートフォンによって人間が失いかけている
実感の行方を探る。
作者の出身地である秋田県能代市を
スマートフォンで撮影し、インクジェットプリントした後に、
酸化力のある漂白剤を用いてインクを剥ぎ、
化学変化を起こした。
モチーフである秋田県能代市の社会問題である
「少子高齢化によってすすむ街の衰退」をテーマとし、
メディアの発展と時代の進行とともに、
失われていくものを「メディアを持つ個人」と
「社会」という2つの視点から見ることを目的に制作した。
本作は能代市の社会問題に対し、
実感を得るための装置である。
予測的に、これからも秋田県全域と能代市は
衰退し続けるだろう。
都市の発展と比較されることは避けられない。
また、スマー トフォンというデバイスを持った個人が
失っている身体の実感に対して、
物質として画像データから作品化し、
化学物質による処理を加えることによって、
制作過程で起こる身体性と鑑賞時に
実感することができる物質性を追求した。



経歴 

1997 秋田県出身
2020 秋田公立美術大学ビジュアルアーツ専攻卒業
2021 情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
メディア表現研究科 博士前期課程(修士) 在学中

個展
2019年 不在の標本
(アトリオン2階 美術展示ホール/秋田市)
2021年 Unaccounted for “ “
(Gallery TURNAROUND/仙台市)

主なグループ展
2020年 アートアワードトーキョー丸の内(東京駅行幸ギャラリー/東京)
2020年 SHIBUYA STYLE vol.14(西武渋谷店/東京)
2021年 SHOEREEL -境界を往来するメディアアート-
(秋田公立美術大学サテライトセンターほか/秋田市)