小嶋 崇嗣 個展 KOJIMA Takashi solo exhibition BAROQUE 2022年2月22日(火)から27日(日) 12:00から18:00 *2月19日(土)スタートから変更しています。 KUNST ARZTでは、2年ぶり2度目となる 小嶋崇嗣の個展を開催します。 小嶋崇嗣は、商品の“脇役”をジュエリーにする コンテンポラリー・ジュエリー・アーティストです。 それは通常“廃棄されるモノ”であり、 大量消費社会における生き方について考えさせられます。 小嶋はこれまで、プラモデルのランナーや 「CHANEL N°5」の香水瓶をジュエリーという 真逆の価値に変換してきました。 本展では、真珠を取り出された白蝶貝を “バロックパール”としてジュエリーにする試みと、 イミテーションパールを展開していた シャネル関連の作品を展示することで、 様々な関係がリンクする構想です。 (KUNST ARZT 岡本光博) PRESS RELEASE 展覧会コンセプト・アーティストステートメント 「闇と光が衝突した空間に鮮烈なドラマが生まれる」 この特徴をもつ「バロック」絵画の呼称は 「バロックパール」(歪んだ真珠)が語源とされています。 真円真珠養殖の歴史は1889年に日本で本格的に始まりました。 その後1917年に安定的な量産に成功。 1919年ロンドン市場で売りに出されるが 天然真珠中心であった欧州では攻撃の的になり 1921年パリで裁判に発展しましたが、 1924年の判決で本質的に天然真珠と変わらないと認められ 今日に至ります。 近年、趣向品目的での生き物の飼育、狩猟は 問題視されています。 しかし、真珠の養殖については 趣向品目的であるにもかかわらず問題視されていない。 そして真珠を取り出した後の真珠母貝は 多くの場合コストをかけて大量廃棄されます。 大量消費社会の光と影。 社会の歪みというコンセプトを核として、 “ジュエリー”になるために育てられた真珠母貝を 美しいバロックパールのジュエリー につくり変えます。 KOJIMA Takashi (b.1978, Kyoto) is contemporary jewelery artist who makes the supporting role of the product into the leading role. It is usually a "disposal thing" and it makes us think about how to live in a mass-consuming society. He graduated from the Architectural course at Kyoto University of the Arts. |
|||
京都新聞 2022年2月26日 高嶋慈さん「小嶋崇嗣」展評 |
|||
個展「PARFUM」展示風景 2019 撮影:畔柳 尭史(Polar) |
|||
PARFUM_28ml_ring 2018 silver950,Perfume bottle |
|||
PARFUM 誰が使ったともしれない香水瓶の残り香を身にまとう 香水「N°5」が発売されたのは1920 年。 約100 年のあいだ、様々な時代の女性が 同じ匂いを身にまとってきました。 同じ香りに対して、身に付けた人 それぞれに違う人生、想いが宿っています。 誰かが使用した香水瓶を用いる事で、 誰とも知れない人の記憶を身にまとう。 身につけて確かに匂いとして存在しているが 目に見えない香水。 実在して目に見えるが身につけられない香水瓶。 消えるモノと消えないモノ。 身体と記憶。 「香水」として売られている 両者のもつ消費社会での役割と、 匂いのもつ人の気持ちや記憶との関係性を、 ジュエリーという身につける形にする事で 可視化しています。 |
|||
Point_obj 2016 silver950 , synthetic stones , pearl , topaz 撮影:畔柳 尭史(Polar) |
|||
アーティストステートメント 私は消費社会の中で、 あくまで商品の主役ではないモノの持つ 役割、痕跡、造形に常に興味が引かれます。 商品を買うと、商品と意識して買ったものとは 別の「何か」が必ず付いてきます。 例えばパッケージや緩衝剤は販売商品の一部だが、 それを買っている意識は低い。 そのような「何か」の中には 主役の商品以上にその商品の本質を示すモノが存在します。 そういったモノを作り替え、 身に付けてコミュニケーションツールとすることで、 社会生活の中に新しい思考、物語が 紡ぎだしていけると考えます。 |
|||
RINNER_EVANGELION 2017 runner of plastic models , brass 撮影:小嶋 |
|||
経歴 1978 京都府生まれ 2003 京都造形芸術大学 環境デザイン学科 建築コース卒 現在 FACILE jewelry 主宰 展覧会 個展 2016 RUNNER (gallery C.A.J / 京都) 2019 POINT (GALERIE ROB KOUDIJS / アムステルダム) 2019 PARFUM (KUNST ARZT / 京都) 主なグループ展ほか 2015 SOFA Chicago (Charon Kransen Arts / Navy Pier / シカゴ) 2016 JEWELLRY BOX (MICHEKO GALLERIE / ミュンヘン) 2016 CULT (Stedelijk Museums-Hertogenbosch / スヘルトーヘンボス) 2017 Venice Project 2017 展示イベント (URANO / 東京) 2017 MIMOOL (Gallery goldfingers /コペンハーゲン) (東大寺 /奈良)(Seoul National University/ソウル) 2018 Sverige/Japan 2018 (Nutida Svenskt Silver / ストックホルム) 2018 BLICK nach JAPAN (Galarie BIRO/ミュンヘン) (Musee du bijou contemporain/ カーニュ シュル メール) 2019 PAN Amsterdam (Galerie Rob Koudijs / Amsterdam RAI / アムステルダム) 2019 TRAP (ミュンヘン)(het labo atrium / 東京) 2020 TANGIBLE DIALOGUE (VICEVERSA / ローザンヌ) (HOLL IN THE WALL / 東京) 2020 BEIGE (Matte Saabye?s galler / コペンハーゲン ) 2021 UPENDED LIVES (MOBILIA GALLERY / ボストン) 2021 COLOR (ATTA GALLERY / バンコク) コレクション Design Museum Den Bosch / スヘルトーヘンボス , オランダ Espace solidor, Musee du bijou contemporain / カーニュシュルメール , フランス CODA Museum / アペルドールン, オランダ “The Alice and Louis Koch Collection” in the Swiss National Museum / チューリッヒ, スイス 賞 2007 JJAジュエリーデザインアワード *日本ジュエリーデザイナー協会会長賞 2012 日本ジュエリーアート展 *奨励賞 2012 JJAジュエリーデザインアワード *佳作 *技術賞 2018,20,21 SCHMUCK 入選 / ドイツ |