梶原 瑞生 個展
KAJIHARA Mizuki solo exhibition

遅すぎず速すぎず
Not so slow, Not so fast.

2021年1月19日(火)から24日(日) 
12:00から18:00

KUNST ARZT では、梶原瑞生の個展を開催します。
梶原瑞生は、主に西洋クラシック音楽をモチーフに、
テーマとする楽曲の生まれた土地、作曲当時の背景、
作曲者の心理など多角的にリサーチし、
パフォーマンスや映像作品を通して
独自の視点を提供するアーティストです。
本展では、「鉄道昇歌」、「Sinfonia da Requiem」
などを題材にした新作を発表します。
ご注目ください。
(KUNST ARZT 岡本光博)

press release



罰せられた放蕩者または
/ The Libertine Punished or

2019
ビデオ 17時間32分、楽譜 
Video 17hr.32min., Musical score

音と距離の関係に関心を持ってきた梶原は、
モーツァルト作曲のオペラ「ドン・ジョヴァンニ」にまつわる
逸話に本作の着想を得た。
1787年9月、オペラ「ドン・ジョヴァンニ」の初演間近、
モーツァルトは未完の草稿を携えて
ウィーンからプラハに向けて出発した。
初演は10月29日に行われたが、
前夜まで序曲は未完のままだったという。
移動中に曲の構想を少しでも練らなければならなかった
モーツァルトを想像しつつ、梶原はハーモニカで
「ドン・ジョヴァンニ」の序曲を演奏しながら、
みずから自転車でウィーンとプラハの間を移動した。
序曲は292小節からなり、ウィーンとプラハ間の距離が
289キロメートルあるため、1キロにつき一小節を
演奏すると仮定。楽譜では、約17時間にわたった
実際の演奏が序曲本来の長さ(約6分)に凝縮され、
再構成されている。



アーティスト・ステートメント

主に西洋のクラシック音楽を題材にし、
正確に組み立てられた楽譜を身体的経験によって
破壊・再構成するという試みを通して
パフォーマンスや映像作品を制作してきた。
モーツァルトのオペラを題材にした作品や
オランダの作曲家ジョニー・ハイケンスに
注目したものを制作しながら、
音楽と土地の関係に関心を持つようになる。
しかし西洋音楽についてリサーチを進めると同時に、
東洋、そして日本について自分なりの
「読み方」を見出そうとするようになった。
今回は、以前より関心のあった「音楽と鉄道」の
関係に注目した作品を発表する。
音楽と鉄道の歴史から楽譜と時刻表の関連性、
実際の音と実際の土地の関係を比較し、
日本という国の一面を自分の経験によって読んでみたい。




Simple and flat, but not so slow

2020
サウンドインスタレーション Sound installation

ジョニー・ハイケンス(1884-1945)は、ドイツで活躍した
オランダ出身の作曲家である。
彼の作品は終戦と共に処分されたため
ほぼ残されていないが、『Op.21Serenade』は
戦時中のラジオや日本国有鉄道時代から長く親しまれ、
日本のみで独自に認知されてきた。
梶原はこの曲がオランダから日本へと定着した経緯に着目し、
特定の沿線上の駅で同曲を演奏するパフォーマンスを行った。
戦争と音楽、また復興の象徴でもあった鉄道と音楽などの
関係性を通して、音楽そのものの性質を検証しようと試みた。



経歴

1993年 大阪府生まれ
2016年 京都造形芸術大学 現代美術コース卒業
2020年 京都造形芸術大学大学院 グローバル・ゼミ卒業

主な展覧会
2017年 ULTRA GLOBAL AWARD2017/ Galerie Aube , 京都
2018年 Stone Money and Tilted Clock / Galerie Aube, 京都
2019年 YESTERDAY?S TOMORROW IS TODAY
/Vereinigung bildender Kunstlerinnen Osterreichs (VBKO) ,
オーストリア・ウィーン
2020年 FIERLD WORK /東京都美術館

レジデンス・プログラム
2020年 Cite internationale des arts / フランス・パリ
2020年 CONA Foundation / インド・ムンバイ