井上 有美子 個展
INOUE Yumiko solo exhibition

ライフイズビューティフル
Life is beautiful

2025年1月21日(火)から26日(日)
12:00から18:00 

KUNST ARZT では、初となる
井上有美子の個展を開催します。
井上有美子は、刺繍を通して、心惹かれた風景や
小説から想像したイメージをタブローにするアーティストです。
色を塗り重ねるように、時間をかけて、色糸を一本一本
縫い込むことで生み出されるタブローの、
特に「動物」や「植物」は、油絵具などでは表現できない、
生のエネルギーを内包しています。
(KUNST ARZT 岡本光博)



PRESS RELEASE


INOUE Yumiko (b.1975, Kyoto pre., lives and works in Kyoto)
is an embroidery artist who create tableaus of images
she imagines from captivating landscapes or novels.
She graduated from the oil painting course
at Kyoto SAGA Junior college Of Arts.




奥からこんにちは
2024
麻布に絵具、綿・絹糸
100×727o




草むら
2013
麻布に綿・麻・絹糸
410×318mm
足の治療で入院中、病院裏の川べりの草むらをよく眺めていました。
こんなただの草むらを表現できないかと思い退院後に試みた作品。



ステートメントおよび展覧会について

子どものころから絵をかくことが好きでしたが、
20代の頃、美術からもふつうの生活からもはずれ、
ひきこもりました。
生き直そうと、専門学校に行き縫製工場で働きました。
望んでいたふつうの人らしい生活でしたが、
何か作りたい、創り出したい気持ちがあふれていました。

糸で絵が描けるやん、と最初はほんの思いつきでした。

制作をはじめました。
20年以上たちました。

手芸である。絵でもある。
どちらでもないかもしれない。

仕事につながらない制作でした。他からの目、
評価を気にしていました。今は思いません。
制作しない生き方は考えられないからです。

誰も見向きしないものに価値を見出すことがアートなら、
私の制作はアートだと言えます。

テーマもメッセージもありません。動機も制作も素朴なので
難しい言葉で飾ることはしたくありません。

心、風の音、草の音、匂い、動物たちの息吹き、
糸でそんなことが伝えられるなら、やってみたい。
できれば一生続けたい。

展覧会タイトル 
「ライフイズビューティフル」 
Life is beautiful

ここ数年、魂の在りかたにひかれています。
本来の魂が持っていなかった妬みや怒りなどの
負の感情を少しずつ手放しています。
まだまだゼロではありませんが。

生きることは素敵で楽しいこと。
やっとそう思えるようになりました。

ありきたりな言葉ですが
今回の展示をこれまでのプチ代表作展としたく、
このタイトルにします。

ライフイズビューティフルです。




草原
2020-21
麻布に綿・麻・絹糸
910×606o
旅行先の山形県月山の湿原。
ざわざわした草原に点々とした水たまり広がっていました。
こんな風景を描いてみたい、その気持ちが全てでした。
水たまりは、水たまりでなく、周囲よりビビッドな草むらとしました。
草むらのなかに草むらを配したのは、
そのころ気になっていたことの反映です。
目に見える世界と見えない世界、
ひとはそれぞれの世界を見ていて、
ゆるがない現実・真実などあるのだろうかと、
そんなことを思っていました。




一角獣
2008
綿布に綿・絹糸
455×380o
村上春樹の小説「世界の終わりとハードボイルド
・ワンダーランド」からのイメージです。
子どものころから、物語を読むと映像が
うかび絵にしたくなります。



経歴

1975年 京都生まれ
1996年 嵯峨美術短期大学油絵科卒業
2004年 ディーズファッション専門学校卒業

個展
2009年 同時代ギャラリー / 京都
2010年 同時代ギャラリー / 京都
2011年 同時代ギャラリー / 京都
2013年 Ducemixshop / 京都
2014年 恵文社一乗寺店 / 京都
2015年 恵文社一乗寺店 / 京都
2018年 恵文社一乗寺店 / 京都
2019年 恵文社一乗寺店 / 京都
2021年 恵文社一乗寺店 / 京都
2023年 rouluer studio / 天満橋

グループ展
2017年 三軌展(京都市美術館別館・東京新国立美術館)
2018年 三軌展(東京新国立美術館・京都市美術館別館)
2019年 三軌展(東京新国立美術館・京都市美術館別館)
2021年 SOU茨木市アートプロジェクト
2022年 三軌展(東京新国立美術館・京セラ美術館)
2022年 合同展「刺繍絵と帽子」(阪急梅田本店)




変化
2019
麻布に綿・絹糸 
1000×803mm












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KAMEDA Hinata works