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澤田華 個展
SAWADA Hana solo exhibition
ラリーの身振り
Gesture of Rally
2017年5月30日(火)から6月4日(日)
12:00から18:00
KUNST ARZT では、2度目となる
澤田華の個展を開催します。
澤田華は、コピー(写真や印刷物)と
ノイズ(不確かな情報)について考察するアーティストです。
社会通念上、ノイズとしてスルー、排除される情報と
向き合うことによって、批評性を生み出しています。
映像作品「Coping with Noises」では、
断片的な会話のメモを起点に、
可能な限りリアルな会話へと補完し、演者に演じさせ、
連作「Blow-up」では、写真や印刷物上の不鮮明な細部に着目し、
多角的な検証を行った上で、それを立体化しました。
本展では、「Blow-up」シリーズを
展開させたものがメインとなる構想です。
ご注目頂ければ幸いです。(KUNST ARZT 岡本光博)
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展覧会ステートメント
ラリーが始まる。
ないはずのボールを、見えないラケットで打ち合っている。
首を左右に振って、その往復運動を追う。
フェンスを越えて足元に転がってきたボールを拾い上げて、投げ返す。
―
展覧会タイトル「ラリーの身振り」は、
ミケランジェロ・アントニオーニ監督の
映画『欲望』のラストシーンから着想を得た言葉である。
わたしは、とある写真の中に事件を勝手に見出して、
かつてそこにあったとされる“それ”に近づくための
考察を繰り返す。
不確かな物事は、ルールが共有されていくにつれて、
真実味を帯びていく(ような気になっていく)。
同時に、確かだと思っていたことは朧げになっていく。
決着はつかないまま、ラリーは延々と繰り返される
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以上作品タイトルはすべて
『Gesture of Rally #1705』
2017年
木材、石粉粘土、映像、写真、テキスト、
アクリル板、本に挟まっていたメモ、他
撮影はアーティスト澤田華
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「Blow-up (an object in COLONIAL VIRGINIA)」
2016
帆布、アクリル絵の具、インクジェットプリント
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アーティストステートメント
理解できない物事は人を不快な気分にさせることがあり、
そうしたものには無視することで対処してしまいがちですが、
無理やり見えなくしても根本的には何も解決しないのだから、
できるだけ不快に感じることや分からないものを簡単に
自分の世界から排除してしまいたくないと思っています。
近年の作品では、写真の不鮮明な細部や、
断片的な会話のメモなど、限られた情報しか持たないために
全体の意味を理解できないものや、
それが何か言い当てられないようなものを扱っています。
そうしたものを他のメディアに置き換えたりしながら、
情報が抜け落ちている部分をできるだけ補完し、
想像を展開させています。
それは、一度距離を取ろうとしたものとの距離を詰める、
あるいは測る作業であり、分からないことを忘れないための
作業でもあります。
自分の都合のいいように勝手に思い込んで、
決め付けてしまうことを回避するように、
結果的な答えが導き出されるわけでもなく、
ただひたすら平行線を辿ることは、
何らかの意味をもたらすでしょうか。
大声で何かを言わない、大きな変化をもたらさない、
そんな態度の在り方について考えています。
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「Coping with Noises」
2017
映像、15分38秒
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経歴
1990年 京都生まれ
2014年 京都精華大学 芸術学部 メディア造形学科 版画コース 卒業
2016年 京都精華大学大学院 芸術研究科 前期博士課程 修了
個展
2015年 【C】【A】【T】(kara-S /京都)
2014年 Second contact(KUNST ARZT /京都)
主なグループ展
2017年 未来の途中の星座(京都工業繊維大学 美術工芸資料館 / 京都)
2017年 群馬青年ビエンナーレ(群馬県立近代美術館 / 群馬)
2016年 Reproduction(成安造形大学ギャラリーアートサイト / 滋賀)
2016年 「架設」2015 第二期『齟齬の検証』(京都精華大学T-101)
2015年 はてなのちゃわん(Kara-S / 京都)
2015年 反響定位-Work in progress 2015-(出水団地第三棟 / 京都)
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以上、個展 Second contact
より
2014年10月7日(火)から12日(日)
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「The portraits #2」
インスタレーション
2013
インターネット上から拾ってきたアインシュタインの
「同じように見える」肖像写真を使った作品。
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