藤本 和颯 個展
FUJIMOTO Waca solo exhibition

クジラは宇宙前夜になる
whales getting Inflation

2024年1月30日(火)から2月4日(日)
12:00から18:00

KUNST ARZT では、初個展となる
藤本和颯の個展を開催します。
藤本和颯は、ゆるやかな繋がりと不確定な問いを
油彩画や陶芸を用いて表現します。
「Spy-Hop⇔八」(2021)では、岩盤なのか氷山なのか、
抽象と具体の中間のような絵画群と、
シャチやクシラの仲間がスパイホップ
(海面から顔を突き出し 周囲を観察する行為)
をしているようなオブジェ複数が絵画前面に配置され、
鑑賞者を巻き込んで、見る/見られる関係性を表現しました。
本展では、「漂着したクジラはいつ爆発するか分からない
不発弾のようなもの」を主たるテーマとして、
クジラの形をした小さい窯を制作し、
その窯で焼成した陶器作品と、
その窯そのものの爆発までを作品化する構想です。
(KUNSTARZT 岡本光博)



アーティスト・ステートメント+展覧会コンセプト

漂着したクジラは体にメタンガスを溜め込む。
いつそれが爆発するかわからないことから、
まるで不発弾のようだと表した人がいた。
小さな熱膨張はより大きな世界を行き来するように、
クジラは宇宙は日常は爆発に向けて徐々に膨らんでいく。



PRESS RELEASE



FUJIMOTO Waca expresses loose connections
and indeterminate questions oil paintings and ceramics.
She graduated from the contemporary art course
at Seian University of Art and design.



「クジラは宇宙前夜になる(2024)」展示風景




Spy-Hop⇔八
2021
サイズ可変/木枠、綿布、油彩
スパイホップとはシャチやクシ?ラの仲間が海面から顔を突き出し
周囲を観察する行為である。その姿は山のようであり、
氷山の一角 (彼らの身体の一部)でもある。
普段私たちが見ているであろうものから、
また私たちも同時に見られているという感覚。




此れ等大地は珊瑚礁
2022
F150(2273×1818mm)、サイズ可変/oil on canvas
ルポルタージュ絵画よるリアリティの記述、生活史における
個人と歴史の相互関係、フレスコや陶器がもつ時間の内包、
一見まとまりのないものに見えるが、それらは「大小の錯綜」を
起こさせるという共通項を持っている。
それらの断片を造形物へと転化した。
バラバラで見にくいが故に個別的に断片的に「みる」ことに集中する。
社会や物事を全体的にみることは難しく、
大画面の造形物をみるという鑑賞体験の中でも
そのような難しさを感じることがある。



経歴

2001年 沖縄生まれ
2022年 成安造形大学 芸術学部 美術領域 卒業

グループ展
2021年「saladbowl」展(堀川御池ギャラリー/京都)
2023年「成安造形大学 卒業制作展2023」
(京都市京セラ美術館/京都)
2023年「SELECTION 卒業制作展 2023」
(成安造形大学/滋賀)




Carrying a baby
2023
70×80×85mm/陶
霊長類に限らず鯨類でも、母親が死んだ子どもを
何日にもわたって運ぶ例が観察されている。
死んで晒され白くなった子どもは、
群れと一緒に別れのための旅をしているようだ。