荒木 晋太郎 個展 「なぎの舟」

ARAKI Shintaro solo exhibition
Ship of NAGI

2019年10月29日(火)から11月3日(日)
12:00から18:00



KUNST ARZTでは、初となる荒木晋太郎の
個展「なぎの舟」を開催します。
荒木晋太郎は、空想の生き物の絵によって、
ゆるやかに人々の意識改革を模索してきたアーティストです。
現代では、ほぼ空想の生き物であった、
3・11の津波によって目覚めた“古の水葵”の種を
美術家吉田重信氏から受け取り、「水葵プロジェクト」として、
独自のネットワークで日本全国に配布し、
発芽、開花させてきました。
それは、原発問題を含めた3・11備忘録ならぬ
“備忘花”であり、また慰霊の意味も内包しています。
本展は、同プロジェクトから生まれた絵画群です。
ご注目ください。
(KUNST ARZT 岡本光博)


PRESS RELEASE




i以上、 個展 「なぎの舟」展示風景 2019




今は兆し

2019
キャンバスにアクリル F4/33.3×24.2p
絵具の偶然性に植物の形を合わせたもので、
部分的に水葵の形を導入した作品。



展覧会コンセプト

2017 年より取り組んでいる、3・11 の津波によって
目覚めた水葵(現在、準絶滅危惧種)を育て
、広める「水葵プロジェクト」より生まれた
絵画群を展示します。
同プロジェクトは、震災・原発事故を
忘れないための取り組みです。
 水葵の古い名は水葱(なぎ)。
各地に設置した鉢を、古代から現代へ、
福島から各地へと、水葵を運ぶ舟に見立て、
展覧会タイトルを「なぎの舟」としました。




宙に藪蛇

2019 
キャンバスにアクリル S12/60.6×60.6p
水葵のフォルムを断片化し、再構築した際に現れた、
浮遊する生き物を描いた作品。



アーティストステートメント

空想の生き物をテーマに制作している。
空想の生き物は、人間の自然や社会との
関りに欠かせない存在である。
龍からゆるキャラまで、その幅は広い。
絵を描くことで、空想の生き物を拵え、
自然や社会との関り方を模索している。

一方で私は、2016年にKUNST ARZTで
開催された『フクシマ美術』で、
美術家・吉田重信氏の「水葵プロジェクト」の
展示を観たことをきっかけに、
氏から水葵の種を譲り受け、
2017年より同プロジェクトに取り組んでいる。
それは、3・11の津波によって、
地下に眠っていた種が発芽し開花した水葵を、
育て広めることによって、
震災や原発事故を忘れないための取り組みである。
生態系への配慮という観点から、鉢植えで育てている。

現在水葵は、農薬などの影響により準絶滅危惧種。
人の手によってその生存が危ぶまれている。
それが、津波という大きな自然の力で目覚めたのである。
このまるで空想のような存在に、
絵を描くことで、もう一歩踏み込んでみたい。

古代水葵は、水葱(なぎ)と呼ばれ、
その名で万葉集にも詠まれていた。
そして、東アジアにも分布する植物である。
各地に設置した鉢を、古代から現代へ、福島から各地へと、
水葵を運ぶ舟に見立て、展覧会のタイトルを『なぎの舟』とした。




経歴

1978  長崎生まれ
2002  東京学芸大学 教育学研究科 造形美術分野 修了
2004- 京都拠点

<個展>
2011  全て月の下 ( 大阪/GALLERY wks. )
2012  浮雲のパントマイム (大阪/GALLERY wks. )
2012  がらもんず( 京都/Spiner's )
2013  がらもんず 2( 京都/cotoha )
2014  雨時々雨( 京都/Spiner's )
2016  Rain( 京都/cotoha )

<主なグループ展>
2008  饗宴 (京都/ART SPACE 其の延長)
2016  neko neko Rieko
( 京都/KUNST ARZT・東京/みうらじろうギャラリー )
2019  いま、戦争の兆しに心いたむ
美術家たちの作品展 2019 京都:沖縄
( 京都/ギャラリーヒルゲート・
沖縄/沖縄愛楽園 交流会館・
沖縄/南風原文化センター )




雨季

2019 
キャンバスにアクリル S12/60.6×60.6p













初心の花
2019
F0 / 180×140o 
キャンバスにアクリル
\ 22,000

どんぶらこ
2019
F0 / 180×140o 
キャンバスにアクリル 
\ 22,000

雨季
S15 / 652×652o キャンバスにアクリル 
2019 
¥198,000