上野千紗 個展 「別々の場所で、同じタイミングで眠る」

UENO Chisa solo exhibition
Sleep at the same time in indivisual room

2017年5月23日(火)から28日(日)
12:00から18:00

昨年に引き続き、KUNST ARZTでは
4度目となる上野千紗の個展を開催します。
上野千紗は、モチーフと自身との関わりを
考察するアーティストです。
これまでにも「生と死」と向き合い、
多岐にわたる表現を展開してきました。
その背景には、畜産科の高校で
「育てた生き物を食する」経験が大きくあるようです。
本展は、花の絵がメインです。
ただ、この花のクロッキー(短時間で描く写生)
を行ったタイミング以外にも、花と向き合う時間を作り、
最後には解体までして、その「花の存在」の考察を
絵画やネオンなどを通して表現します。
事の本質に気付かせてくれるでしょう。
(KUNST ARZT 岡本光博)









【 展示コンセプト 】

1)部屋に花を飾る
2)クロッキーにおこす
3)油絵におこす
4)枯れてきたのでバラバラに解体する
5)バラバラにしたこの手で柔らかいものを握る




【 展覧会ステートメント 】

以前、ある出会った花について書きました。

「ある日、花の水をかえている時、
昨日の花の色とは違うことに気がつきました。
昨日の花の色はどこかに飛んでいってしまい
どこにもない世界に存在しているとき
私はその世界を目に見える存在にしたい
と思いました」(*)

『別々の場所で、同じタイミングで眠る』
今回の展覧会名は友人の言葉から
決めたものになります。
その友人とメールでやり取りをしている時、
その友人が「もう寝るね」と言いました。
私も「眠るね」と言い、
お互いに「おやすみ」と言い合いました。
日常にあるなんの変哲もない
出来事だったのですが、
その時わたしは「離れているのに、
同じタイミングで眠りつく」ことに
とても興味が湧きました。
なぜなら、離れているのに
相手がすぐ側に居るように感じたからです。
相手ととても近いことのように感じました。
また、眠るという行為もどこか別の世界へ
逝ってしまうことの様に感じました。
別の世界へ共に逝くことのように感じたのです。
とても心強かったのです。

どうすれば同じように、モチーフとの距離も
このように縮めることが出来るのか。
どうすればその時感じたことに
近づくことができるのか。
知るために。

まずは「花を買う」ことから始めてみました。











Filter / Veil

2016
木パネル、木炭、チャコールペンシル




Drawing

2013-2016
カーボン紙




Drawing

2013-2016
カーボン紙、新聞紙



以上、
上野千紗 個展 「Filter/Veil」 2016年より



アーティスト・ステートメント

毎日、生きている中で
目の前で起こっている出来事に対し
どこかぼんやりしていたり、
目には見えない出来事、現象があります。
その出来事の輪郭を追うように
少しずつ目に見える形にしています。
媒体はドローイングであったり、
映像、インスタレーション、
立体と様々ですが根底に共通している事は
生と死、装飾、身体、精神であると考えています。




<展覧会コンセプト>

Kunst Arztの部屋の構造(a,b)から生まれる作用を考え、
空間すべてを作品として制作を試みています

人の手で作り上げられた環境
部屋、台所、浴室、寝室であったり
人が入り込む空間には
「最適」を作り上げているのではないかと思います。
今回その空間を何もない状態から
植物が最も生育しやすい空間を
作りたいと思ってきました。

人の手で作り上げた「偽物の自然」は
植物が育つ上では最適であり、
人間に例えると母体の子宮の中を
作りあげる行為だと考えています。

ドアを開けその中に入る(母体の中に入る)

自然ではない自然。人の手で作り上げた現実
それらの錯覚や空間から生まれる化学反応を
肌で感じてほしいと思っています。

また、人の手で作り上げた「花の偽物の永遠の美」
その儚くて残酷な存在に新たに
生命を吹き込みたいと思いました。

Kunst Arztの空間、差異する空間から
写し照らされてくる「もの」「こと」を、
反響し合う「鏡」の様な存在ではないかと考えています。」


以上、
上野千紗 個展 「Mirror」 
2015年4月7日(火)から12日(日)






フロンティア【野田牧場】、No name 【今井養豚場】、
No name 【西田農畜産商会】

 素材  :塩化ビニルフィルム、布、木綿糸、綿
 サイズ :2500×1630, 1500×1200,150×300mm
 制作年 :2013.2

コンセプト: 
実際に見ているのだけれど、
あたまの片隅には牛肉、豚肉、鶏肉、
行く行くの姿と、今、生きている姿とがループして、
目に見ているこの存在はなんなのだろう。
この存在を認識させるているものとはなんなのだろう。。。
感情と思考が混乱させられる感覚を=(イコール)になるように、
近付けれるように立体作品として抽出しました。
作品はひとつひとつ手縫いをし生の手仕事をして
その混乱する感情と思考を落ち着かせたりしていました。









Drawing26-1

2013
感熱紙、油絵具





以上、
上野千紗 個展「FRONTIER」より
2013年9月3日(火)から8日(日)
KUNSTARZT



経歴

1988 島根県生まれ
2009 京都嵯峨芸術大学短期大学部美術学科 現代アート
2013.7-8 PENTIMENT'13(ドイツ ハンブルク) 留学
2014 京都嵯峨芸術大学短期大学部 研究生 修了

〈個展〉

2013 FRONTIER [KUNST ARZT/京都]
2014 Line [ c a m e r a (hair salon)/京都 ]
2015 Mirror[KUNST ARZT/京都]
2016 Filter / Veil[KUNST ARZT/京都]
2016 veil [ギャラリーAO/神戸]

〈グループ展〉

2010 KYOTO CURRENT 展[京都市美術館別館/京都]
2010 Arts Bar@Rissei[元・立誠小学校/京都]
2011 京都嵯峨芸術大学 第39回 制作展 [京都市美術館]
2012 京都嵯峨芸術大学 第40回 制作展 [京都市美術館]
2013 京都嵯峨芸術大学 第41回 制作展 [京都市美術館]
2013 PETNTIMENT'13[PETNTIMENT/ドイツ ハンブルク]
2013 神戸ビエンナーレ コンテナドローイングプロジェクト[神戸]
2014 京都嵯峨芸術大学 第42回 制作展 [京都市美術館]
2014 三条富小路書店5[ h2o /京都]
2015 うさぎと革命[trace/京都 2015.06.06-14]
2015 timelake[新風館/京都]
2015 timelake05 森の中の湖[ART SPOT KORIN/京都]







別々の場所で、同じタイミングで眠る
2017
ネオン管、変圧器、コード
700×700×100mm
\ 150,000

別々の場所で、同じタイミングで眠る
2017
水彩絵具、アクリル絵具
182×257mm
\ 30,000

別々の場所で、同じタイミングで眠る
2017
木炭、クロッキー紙
\ 50,000 include Frame

Filter / Veil
2016
木パネル、木炭、チャコールペンシル
\ 40.000

Filter / Veil
2016
木パネル、木炭、チャコールペンシル
\ 40.000