中東祐香吏個展
NAKAHIGASHI Yukari solo exhibition

光と蜜
Light and Honey

2017年6月13日(火)から18日(日)
12:00から18:00

KUNST ARZT では、中東祐香吏の個展を開催します。
中東祐香吏は、愛おしいモチーフの“生”の感覚を
油彩で丹念に描き出すアーティストです。
モチーフは、自身の腹部の贅肉であったり、
湖岸に咲く花であったり、
瓶詰めの蜂蜜であったりと統一性に欠けています。
しかし、すべては中学生時代の愛犬の死をきっかけとして、
強く心惹かれる人、動物、モノとともに過ごす時間を、
心に焼き付けるように絵画にしています。
確かな描写力もあり、独特の絵画世界を構築しています。
ご注目ください。(KUNST ARZT 岡本光博)





以上、
個展「光と蜜」展示風景
撮影すべて
むら写真事務所





「お肉」 キャンバス、油彩 2011




展覧会コンセプト

私は、はちみつやオイルを眺めるのが好きです。
お店に行くとつい眺めてしまったり、
使わないのに買ってしまったりするのは
それらの取り込む光に魅了されているからだと気づきました。
それらの取り込んだ光を、今度は私が絵に取り込みたい。
「あぁ、いつまでも時間を忘れて眺めていたい。」
そう感じさせる作品を作りたいと制作しています。

I like staring at honey and oil. I like staring at them
when I go to shops. Sometimes I can’t help buying
them even though I do not use them.
I noticed that it is because I am attracted
by the ray of light that honey and oil absorbs.
Then I started wanting to adopt it to my paintings.
With my work, I hope to have you feel like
“Oh I want to keep staring at it forever.”




個展「つながっていたいな」展示風景 2013 




アーティストステートメント

私は、小さい頃から絵を描くことが好きでした。
そんな私が常にモデルにしていたのは、
私が1歳の頃からいる愛犬です。
ずっと一緒にいることが当たり前だったその愛犬は、
私が中学生のときに亡くなりました。
愛犬の死から強く感じ取ったものは、
どれだけ大切に思っているものでも、
いつかはいなくなる不安と恐怖、また、
だからこそ限られた時の中で過ごすものや
感情を大切にしたいという想いでした。
その想いから、私が描きたいとするものは常に、
身近なものや身近な感情に基づくものです。
時には、自分のお腹をつまみ、
皮膚の透明感や弾力性といった質感を描き、
また時には人間性や雰囲気といった不確かな感覚を
描きとろうとします。
一見して、作品に一貫性がないと思われるかもしれません。
しかし、生々しい質感や自分の感じた生の感覚を描くという
「生」の追求という意味で、私にとって同じことなのです。

I was deeply affected by the death of my pet dog.
It made me uneasy and fearful that even something that
I had cared for so much could disappear some day.
Therefore, I want to cherish their existence
and my own evolving feelings towards them
within the limited time we share.
Based on this idea, my art explores familiar objects and feelings.
Sometimes, I try to capture the feel of a material,
such as translucency and the elasticity of the skin;
and sometimes I draw the uncertainty of, say, human nature
and the atmosphere.
At a glance it may seem that a work is inconsistent.
However, in pursuit of “life,” they are all the same for me
―whether I am picturing the feel of a material in a life
like manner or the sense of being alive one feels in it.





「見つめる目」 キャンバス、油彩 2016



経歴
1988 大阪府生まれ
2011 成安造形大学 洋画クラス卒業
2014 個展「つながっていたいな」 アートスペース虹(京都)
2016「第21回・公募風展」 ギャラリー風の門(滋賀)
2016「第43回現代美術−茨木2016展」
茨木市立生涯学習センター(大阪)
2016「イラストアート展2016」 芝田町画廊(大阪)
2016「第5回芝田町画廊 公募展」
ホルベイン賞 芝田町画廊
2016「第21回湖国を描く絵画展」朝日新聞社賞
滋賀県立近代美術館・ビバシティホール(滋賀)・しがぎんホール
2016「第22回・公募風展」 ギャラリー風の門
2017「第37回三田市美術展」 市展賞
三田市総合文化センター(兵庫)









棚の中
2016 
26.3×143cm 
キャンバス、油彩 
\ 50,000

棚の中
2016-17
22×27cm
キャンバス、油彩
\ 10,000

棚の中
2016-17
22×27cm
キャンバス、油彩
\ 10,000