彌永 ゆり子 個展
IYANAGA Yuriko solo exhibition

IMG://shape/weightless/

2021年3月6日(土)から14日(日)
12:00から18:00 月曜日休み


KUNST ARZTでは4年ぶり3度目となる
彌永ゆり子の個展を開催します。
彌永ゆり子は、パソコンでの描画過程を映すモニターと
その「フレーム」的役割のオブジェとの構成で
独自の絵画世界を展開するアーティストです。
前回の個展の時点で形式化していた
べニア板に描いた「額」でTVモニターを取り囲むことから脱し、
現在はLEDモニターが基盤むき出しのまま提示され、
「フレーム」的役割のオブジェとのコラージュ構成です。
古いペイントソフトでベタに描き出す低解像度なアナログ要素、
描画過程という絵画にはありえない“時間”、
あえてチープさを出す「フレーム」・・・。
真摯に「絵画」表現に向き合うことで、
逆に「絵画」から逸脱し続ける表現にご注目ください。
(KUNST ARZT 岡本光博)

*2020年4月28日(火)から5月3日(日)
に開催予定だった展覧会ですが、
コロナ禍で延期し、バージョンアップして
開催します。


PRESS RELEASE



アーティスト・ステートメント

わたしにとって、コンピューターで描くということは
幼少の頃から描画手段のひとつだった。
暇があればパソコンで絵を描いたり、
ドット絵のアイコンを作ったり、
ホームページをつくったり、
子供の頃はそんなことがすごく面白かった。
なぜ、あんなにも夢中になれたのか。
今ではスマートフォンも普及して、
デジタル機器はより身近になっている。
iPadがあれば、アナログの手段で描いたような
リアルな質感の絵を描くこともできる。
でもそこに、今の私はあまり魅力を感じていない。
今でもやっぱり、解像度の低さ、チープさにときめくし、
その質感で描いていきたいと思っている。

現在、パソコンで描いた絵を作品として扱うにあたって、
どうするのが一番いいのかを探り続けている。
最初はモニターにハリボテの額縁で額装するところから始めたが、
最近は基板むき出しの状態で見せたり、
百均や雑貨店などでチープなものを買い集めてきては
コラージュのように画面と組み合わせたりして作品にしている。
チープなものは、デジタルで描いた絵と
けっこう親和性があるように感じている。
いい意味で軽やかで安っぽく、魅力的であるようなもの。
自分がデジタルに感じている魅力を凝縮したみたいなもの。
そういうものを作っていきたい。



IYANAGA Yuriko is drawing with a low-resolution
drawing software since she was a child.
She use LED monitors on a circuit board
which show her drawing process and making corrage
consists of cheap materials.
She was born in Kanagawa prefecture in 1991
and lives and works in Kyoto.




lucid figure #8

2021
映像(13 分 5 秒・ループ)
Raspberry Pi, 1.3inchLCD モニタ、
バッテリー、合皮、カプトンテープ




mandarin (lf#7)

2020
映像(10 分 57 秒)
Raspberry Pi, 1.3inchLCD モニタ、フォトフレーム




rope(skipping)

2021
映像(13 分 30 秒・ループ)
Raspberry Pi,1.8inchLCD モニタ、スマホスタンド




someone' s lunch (boiled eggs)

2021
映像(5 分 19 秒・ループ)
Raspberry Pi, 4inchLCD モニタ、バッテリー、合皮、金具



rope and yarn

2021
映像(左:6 分 45 秒 / 右:5 分 30 秒・ループ)
Raspberry Pi,1.44inchLCD モニタ、1.54インチ
LCD モニタ、PVC シート、ポリウレタン




rope (cider and cola)

2021
映像(11 分 21 秒・ループ)
Raspberry Pi,7inchLCD モニタ、PVC シート、合皮




videochat(portrait in portrait)

2017
映像(Raspberry piによる),額(キャンバスに油彩)
1420×680×60mm




lucid figure

2017
映像(Raspberry piによる),額(キャンバスに油彩)
910×1060×140mm


以上、個展「イメージズオアペインティングス」2017より





京都新聞 2017年10月28日 
小吹隆文さん「彌永ゆり子」展評



1991年 神奈川県生まれ
2016年 京都市立芸術大学 美術学部
美術科 油画専攻 卒
2018年 京都市立芸術大学 修士課程
美術研究科 油画専攻 修了

個展
2016年 Entity-Painting KUNST ARZT
2017年 イメージズオアペインティングス KUNST ARZT
2018年 "where are you?where am i,"
YEBISU ART LABO (名古屋)
2018年 'digital paintings' ギャラリー揺

グループ展ほか
2017年 ウォーホル美術 KUNST ARZT
2018年 京都市立芸術大学作品展 京都市立芸術大学
2018年 思考する視線 2018 MEISEI
2019年 京都府新鋭選抜展 京都文化博物館
2019年 むこう大宮オープンスタジオ STUDIO渋オーミヤ

受賞歴
2019年 京都府新鋭選抜展― 読売新聞社賞受賞





以上、個展「Entity - Painting」2016より




portrait

2016
映像モニター、絵画フレーム













にて彌永 ゆり子作品を
出品しています。